台湾プロの新球団「台鋼」に元西武2軍監督が入団 全6球団で日本人コーチが指導

元巨人・ルイス氏らコーチ続々決定の新球団…初代監督は16日に発表

 横田氏は昨年末にすでに台湾入り。投手コーチとしての「任務」もスタートしている。昨年12月上旬に行われたエクスパンション・ドラフトで獲得選手を選ぶにあたっては、横田氏にも候補選手の映像が送られた。2021年に5勝を挙げるも、フォームを乱して苦しんでいる元楽天モンキーズのサブマリン、張喜凱投手の獲得は、能力を高く評価した横田氏のアドバイスをもとに決定したという。

 なお、横田氏の台鋼コーチ就任により、今季は全6球団にフルタイムの日本人コーチが誕生した。昨季の台湾シリーズを制した中信には1軍打撃兼野手統括コーチとして平野恵一氏(元オリックス)が、前期優勝の楽天には、留任した古久保健二1軍ヘッドコーチ(元近鉄)、川岸強2軍首席投手コーチに加え、オリックスや日本の楽天で長く指導してきた真喜志康永氏が新たに1軍総合守備走塁コーチに就任した。さらに味全では留任の高須洋介コーチが2軍打撃コーチに配置転換、統一では、玉木朋孝氏(元広島)が1軍守備コーチに新たに就任した。富邦でも垣内哲也氏が1軍打撃コーチに、秋季キャンプで客員コーチを務めた酒井光次郎氏が2軍投手コーチに就任した。アラフォー世代以上の皆さんは、コーチ陣の顔ぶれを見ただけでも、興味をひかれるのではないだろうか。

 そして新球団の台鋼には、監督選びという大仕事がまだ残っている。1月16日に発表される予定だ。注目の人選だが、台湾プロ野球で通算最多の992勝を残した洪一中監督の就任を予想する声が多い。楽天の前身にあたるラニュー、ラミゴを7度のシリーズ王者と常勝軍団に変えた「名将」だ。昨年末、顧問をつとめていた富邦との契約が満了したことで、可能性はより増したと見られている。ちなみに洪氏は、チームの本拠地となる高雄の出身、そして兄弟エレファンツのチーム設立時のメンバーで、すで活動しているルイス打撃コーチ(元巨人)とも共にプレーした。

 この見方に対し劉GMは、経験豊富な洪氏は当然、候補の1人だとした上で、全くの新チームである台鋼に対する洪氏の考えをヒアリングしたあとに評価、検討をしたいと述べている。さらに、外国人を含め他にも候補はいるともしている。果たして初代監督は一体誰になるのか、続報に注目だ。

(「パ・リーグ インサイト」駒田英)

(記事提供:パ・リーグ インサイト

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