「まさかこんなご縁が」 斎藤佑樹氏とヌートバー…野球が繋いだ16年半後の奇跡
「日本の力になってくれると信じています」
ヌートバーは2018年ドラフト8巡目(全体243位)でカージナルス入り。2021年6月にメジャーデビューし、昨季は108試合出場して打率.228、14本塁打、40打点。主力選手に成長した。現役バリバリのメジャーリーガーが、あの時のヌートバー少年――。斎藤氏は気付かなかったが、侍ジャパン入りがささやかれた昨年末に早実のチームメートだった船橋悠氏に知らされた。
「高校ジャパンのグループLINEがあるのですが、そこに船橋が“ポン”と。『このラーズくん、俺と塩澤が泊まってたホームステイ先の子です!』と。ビックリしました。米国代表はあり得るかもしれないですけど、日本代表とは誰も想像できなかったと思います」
2021年限りで現役引退した斎藤氏は現在、株式会社斎藤佑樹の代表取締役として奔走している。忙しい日々が続いているが、3月のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)は熱い視線を送るつもりだ。「写真を撮ったことも覚えていますよ」。自身のインスタグラムにはヌートバーらと撮った思い出の写真をアップした。
「米国代表もドミニカ共和国代表もすごいチームだと思います。でも、ラーズがいることによって……。彼は日本の力になってくれると信じています。(ヌートバーには)当然注目していきます」
あの暑かった夏から16年半。斎藤氏は言葉に力を込めた。