驚異の日ハム「投手再生工場」 故障中に獲得→守護神も…鋭い能力の“見極め”

「人的補償」として日本ハム移籍が発表された田中正義【写真:藤浦一都】
「人的補償」として日本ハム移籍が発表された田中正義【写真:藤浦一都】

故障に泣いた“かつての恋人”田中正義の獲得には勝算が?

 日本ハムは、FAでソフトバンクへ移籍した近藤健介外野手の「人的補償」として、田中正義投手を獲得した。2016年のドラフトでは5球団が1位入札で競合するという“目玉”だったが、その後のプロ6年間は故障にも泣き未勝利。新天地での再起に期待がかかる。ここで注目されるのが、日本ハムが他球団から獲得した投手の“再生率”だ。不遇から開花している投手が多いのだ。

 昨季は、巨人を戦力外となって獲得した古川侑利投手がヒットとなった。12球団合同トライアウトに参加していたところを見初め、育成選手として獲得。キャンプから好投を続けて開幕前に支配下へ昇格すると、自己最多となる1軍34試合に登板し0勝1敗3ホールド、防御率4.08。手薄なリリーフの一角を担った。

 2021年には池田隆英投手がいた。キャンプ終盤に、楽天から横尾俊建内野手とのトレードで加入すると開幕ローテーション入り。そのまま先発の一角を占め18試合に登板(うち16先発)した。勝敗こそ3勝10敗にとどまったが、防御率は3.94。楽天では2年間1軍登板がなかった投手が見事に居場所をつかんだ。

 2019年にはヤクルトから秋吉亮投手が加入。2015年からの2年間はセ・リーグ最多登板を記録していた右腕も、2018年には35試合で2勝2敗6ホールド、防御率4.23と低迷していた。ただ日本ハム入りすると、53試合に投げ0勝5敗25セーブとクローザーに君臨。防御率も2.96まで良化した。

肩の故障を承知で獲得…その後クローザーまでになった例も

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