トレードで放出も「苦労する姿ずっと見てきた」 未完のロマン砲に阪神ヘッドの“親心”
日本ハム入りのロマン砲に期待「うまく持ち味を発揮できればいいな」
一方、もったいない選手に関しては「たくさんいますよ」と言いながら、名前を挙げたのは日本ハムにトレード移籍した江越大賀外野手だ。2014年のドラフト3位で駒澤大から入団。高校は平田ヘッドと同じ長崎・海星出身だ。「彼はひたむきに練習していた。バッティングをいろいろ試行錯誤しながらね。そんな苦労している姿をずっと見てきているんでね。守りと走塁に関してはもう超一流、超A級なのだから。環境が変わって、彼がうまく持ち味を発揮できればいいなと思いますよ」。
他では現役ドラフトで西武に移籍した陽川尚将外野手や、江越とともに日本ハムにトレード移籍した斎藤友貴哉投手。「陽川も活躍してほしいし、斎藤友貴哉も150キロをバーンと投げるんだもん、環境が変われば、また化ける可能性も十分ある。他の球団のことでもそういうところは楽しみがあるよね」と平田ヘッドは穏やかな口調で話す。
できることなら、全ての選手に成功してもらいたい。その思いがあっても、厳しいプロの世界はそうはいかない。ユニホームを着続けている人も、脱いだ人も新たな道でチャンスをつかんでほしい。関わった選手が多い分、平田ヘッドは誰よりもそう願っている。
(山口真司 / Shinji Yamaguchi)