子ども抱えて8人分の買い出し、夕食づくり… 自主トレ支えるプロ野球選手の妻の思い

自主トレを行う中日・砂田毅樹【写真:編集部】
自主トレを行う中日・砂田毅樹【写真:編集部】

阪口「感謝しかない」、深沢「ありがたいと思います」

 DeNAから中日へトレード移籍した砂田毅樹投手は、古巣の後輩である阪口皓亮投手、池谷蒼大投手、坂本裕哉投手、深沢鳳介投手とともに、1月中旬から約10日間、香川県内で自主トレーニングを行った。生活のサポートをしたのが砂田の妻・葵さんだ。調理師免許を持つ愛妻は、子ども2人の世話をしながら合同自主トレを支えていた。

 後輩4人と練習サポートの2人を加えた大人8人、子ども2人。ウイークリーマンションタイプの部屋を2部屋借りての共同生活だった。葵さんは、朝選手たちが練習に出掛けてから部屋の掃除と前日に回しきれなかった洗濯。子どもを見ながら、夕食の買い出しに出掛け、下ごしらえなど準備。選手たちが練習から帰ってきてお風呂から上がれば洗濯をして夕食……と1日はあっという間に過ぎていく。

 特に大変なのが、夕食づくりだ。お米は毎晩8合炊き、業務用スーパーで大量の食材を買い込んでも1日で冷蔵庫はすっからかんに。それでも「食事面は大変ですね。でもみんな好き嫌いなく、つくったものは残さず食べてくれるのでうれしいです」と笑った。

 砂田をサポートするために調理師免許を取得。「ご飯は肉をメーンに魚を入れつつ、ちゃんと栄養価のある野菜を取り込むように心掛けています」と栄養を考えながら、手際よく次々と料理を完成させていく。ある日のメーンは餃子で、選手らも包むのをお手伝い。実家で母の手伝いでよく包んでいたという阪口は手際よくつくり続けるなど、みんなで約200個もの餃子を完成させた。

 阪口は「感謝しかないです。人数も多いし、食べ盛りの人も多い中で、他人の僕らのためにこんなにやってくれるなんてありがたい限りです」と頭を下げる。深沢も「子育てしながらやってくれていてありがたいと思います」と感謝しきりだった。

「大変ですけど、家族以外に食事を提供する責任感もありますし、感じることや学ぶことも多いので勉強になります。主人の後輩4人が楽しそうにしているのを見るとこちらも楽しいですし、みんな頑張ってほしいです」と葵さん。大きな愛情が、ハードな自主トレを支えていた。

【写真】子どもを抱きながら…カゴいっぱい大人8人分の夕食の買い出しをする葵夫人

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