「日本一しか目指さない」日本ハムキャンプに見える“変化” 新庄剛志監督の勝算とは?
初日から紅白戦…実戦13試合、選手をシビアに結果で判断
新庄監督は昨季の本拠地最終戦で今季へ向け「日本一しか目指しません」と、就任時とは180度異なる言葉をファンへ贈った。選手に何度もチャンスを与えることも、もうしない。メンバーを固定しての戦いを理想とし、キャンプ中盤までには構成を固めたいという。昨年はタレントの武井壮氏や、元阪神の赤星憲広氏を臨時コーチに招き、話題をさらったが、今年はその過程はもう過ぎたと判断しているのだろう。
選手に求めるのは結果だけだ。そのため、異例のキャンプ初日から紅白戦を組んだ。5日までの第1クールだけで紅白戦が2試合。その後も練習試合を多く設定し、1軍の稼働22日中、半分以上の13日が試合となっている。
昨年のキャンプ前半は、紅白戦といっても実態はシート打撃のようなメニューが多かった。状況を設定し、選手にプレーの方法を教え込むような日々が続いた。今年は最初からの勝負で、自らの居場所を勝ち取ることを求めている。鬼のような練習を課すわけではないが、選手にはシビアな日々が待つ。
初日からの紅白戦といえば、落合博満監督が就任した初年度、2004年の中日が思い出される。結果がどうだったかと言えば、目立った戦力補強もないチームながらリーグ優勝を果たした。そして日本ハムがキャンプに5人もの新人を帯同するのは、トレイ・ヒルマン監督がチームを率い、前年5位から日本一となった2006年以来だ。この年、八木智哉投手や武田勝投手、川島慶三内野手といったルーキーがシーズンでも1軍帯同し、北海道移籍後初の快挙を支えている。
一見、偏ったように見えるキャンプのプランも、“故事”を見れば成功例が並ぶ。日本ハムの快進撃はあるのか。キャンプから目が離せない。
(Full-Count編集部)