年俸半減で韓国復帰「家族を説得して来た」 元虎助っ人「機会くれただけありがたい」
昨季まで阪神で2年間投げたアルカンタラは、年俸半減以下で韓国へ
昨季まで2年間、阪神でプレーしたラウル・アルカンタラ投手は、今季古巣の韓国プロ野球・斗山ベアーズに戻って再起を期す。阪神では2年総額400万ドル(約5億2000万円)という高額年俸をもらっていたが、日本での苦い2年間を経て今季は90万ドル(約1億1700万円)と半分以下に。韓国メディア「SPOTV NEWS」のインタビューに応じたアルカンタラは「機会を与えてもらっただけで感謝している」と前向きだ。
斗山は豪州・シドニーでキャンプインしており、「SPOTV NEWS」は「90万ドルでも喜んで帰ってきた20勝エースの本気」という記事で、アルカンタラの現状を伝えている。
アルカンタラは韓国で大成功し、日本行きの切符をつかんだ。アスレチックスでメジャー13試合の経験があったものの、2019年に韓国プロ野球のKT入り。2020年に移籍した斗山で20勝2敗、防御率2.53という好成績を残した。記事も「時速150キロを上回る剛速球に、フォークボールを組み合わせてKBOリーグを“占領”した」と当時の活躍を振り返る。
ただ、阪神での2年間は思うような成績を残せなかった。主にリリーフで起用され、通算63試合の1軍登板で4勝6敗1セーブ。23ホールドを挙げたものの防御率は3.96という成績だった。そこに手を差し伸べたのが、今季からイ・スンヨプ監督(元巨人など)が指揮を執る古巣の斗山だった。
アルカンタラは、最も輝いた時期を過ごした古巣への復帰を「(斗山とは)一生の別れではないと思って(阪神入りの際も)さようならとは言わなかった。家族を説得してまた来た」と振り返る。阪神時代からは大幅減となる90万ドルという条件も関係なかった。「安いと思えば契約しなかった。機会をくれたことだけでもありがたいと考えている」と言い切った。
イ・スンヨプ監督は、アルカンタラに前回の在籍時のように、先発陣の中心になってほしいと願っている。アルカンタラは「監督はいい人のようだ。海外でのプレー経験もあり、私にもそんな話をしてくれる」と、助っ人の心情を理解できる指揮官を歓迎。「当然優勝を目指す」と力強く話している。
(Full-Count編集部)