「世界一楽しく」→根性野球に“改革”断行 少年野球のカリスマ・辻正人監督の新たな挑戦

指導者は強制しない 選手自ら厳しさを望む「令和の根性野球」

 例えば、フリー打撃で次の投球を待つ8秒間でゆったりと構えるのではなく、待ち時間に素振りを2回する。打撃練習後の球拾いを全速力で行う。試合ではアウトになった後に、全力でベンチまで戻る。同じメニューでも、取り組み方次第で持久力を上げられると辻監督は考えている。そして、選手が「全力はかっこいい」と自ら動くように言葉をかける。

 辻監督が目指すのは、指導者にやらされた練習に耐え抜いて持久力を身に付ける昭和の根性野球ではない。選手にストレスをかけず、自主的に厳しい練習に飛び込む「令和の根性野球」だ。

「今まで掲げていた楽しく野球をすることは目標ではありません。チームの当たり前になっていて、意識する必要がないからです。新しい形の根性野球に挑戦しようと思っています」

 ノーサインや短時間練習など多賀少年野球クラブが覆してきた少年野球の常識は今、令和のスタンダードになりつつある。楽しさと強さの両立という難題をクリアした辻監督が、一見対極にある「令和」と「根性野球」の融合に挑む。

(間淳 / Jun Aida)

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