盗塁王や首位打者の面影は… プロ人生の“分岐点”、タイトルホルダーの正念場

広島・薮田和樹、巨人・梶谷隆幸、ヤクルト・川端慎吾(左から)【写真:荒川祐史】
広島・薮田和樹、巨人・梶谷隆幸、ヤクルト・川端慎吾(左から)【写真:荒川祐史】

広島・田中広輔はV3に貢献も…近年は出場激減

 プロ野球は2023年のキャンプインを迎え、選手たちは覚悟を持って練習に臨んでいる。中には背水のシーズンになる可能性がある面々も。かつて個人タイトルを獲得するなど脚光を浴びながら、怪我や極度の不振で苦しむ実力者たちは、再起をかけた1年になる。持っているポテンシャルは極めて高いだけに、今季から加入した新戦力らと共に“戦力”として噛み合えば、ペナントレースはさらに熱を帯びる。

 広島の薮田和樹投手は2017年に15勝をマークし、最高勝率に輝いた。だが、その後は5年間で4勝止まり。2021年は登板1試合に終わるなど、2014年ドラフト2位の30歳右腕が正念場を迎えている。

 同じ広島では、田中広輔内野手にも注目が集まる。2017年に盗塁王、最高出塁率に輝き、カープ3連覇の立役者のひとりとなったが、チームの下降線と重なるようにここ数年で出場機会は激減。昨季は41試合の出場にとどまり、40打数8安打の打率.200だった。

 ヤクルト・川端慎吾内野手の再起にも期待したい。2015年に首位打者と最多安打のタイトルを獲得したヒットマンだが、その後は成績が低迷。2021年には、代打でシーズン30安打と歴代トップの真中満氏に次ぐ記録で復活も、昨季は打率.175。ベテランの一振りで試合を決める白熱の展開が待望される。

 今オフに育成選手契約に切り替わった巨人・梶谷隆幸外野手は、苦しい立場からの復活を見据える。DeNA在籍時の2014年に39盗塁をマークして盗塁王に輝いたスピードスターは、2020年オフにFA権を行使して巨人入り。ただ、移籍1年目の2021年は故障が続き、61試合の出場にとどまった。昨季は腰椎椎間板ヘルニア手術の影響があり、出場機会なし。今オフに育成選手契約となり、背番号は「005」となっている。

 タイトルホルダーの意地を見せて再び浮上を果たすのか、それとも……。いずれにしろプロ野球人生の“分岐点”となりそうなシーズンなだけに、各選手の動向から目が離せない。

(Full-Count編集部)

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