“魔将”が断言…村上宗隆は「松井、大谷クラス」 パワーよりも頭抜けた「才能」に驚愕
2007年から5年間ヤクルトに在籍したガイエルは駐在スカウトを務める
2007年から5年間、ヤクルトに在籍したアーロン・ガイエル氏は現在、駐米スカウトとして新外国人の調査などを行っている。MLBでも通算307試合出場で打率.246、35本塁打の経験を持つ大砲は、メジャー挑戦の意向を表明している村上宗隆内野手について「向こうでも間違いなく松井秀喜、大谷翔平クラスのスーパースターになる」と断言した。
ガイエル氏はヤクルト時代、異様に高い出塁率など特徴のあるプレーで“魔将”とも呼ばれた。2月のキャンプ期間は来日してチームの状況を見極め、スカウティング活動に役立てる期間としている。現在は沖縄・浦添で行われている1軍キャンプに帯同して新外国人のケアなども積極的に行っているが、日本人選手の打撃にも目を光らせる。やはり、昨季日本人最多の56本塁打を放ち、史上最年少3冠王となった村上には無限の可能性を感じている。
「村上君を見ていると、身体的に生まれ持ったいいものもあるけれど、自分がこれから1段階ずつ上がっていくプランみたいなものをしっかり持っている。見ていて、これからどんな選手になっていくんだろうとワクワクするよ。どんどん伸びていく才能をまだまだ持っている選手だね」
打撃技術はもちろんのことだが、何よりも驚いたのはその考え方や取り組む姿勢。「投手に対するゲームプランがしっかりできている。向こうは打たせないようにする、それに対してどうしないといけないというしっかりしたものを持っていると思います」と絶賛した。
自身は米国から日本に渡り、最初は多くの戸惑いがあったという。それだけに「村上君も向こう(MLB)に行けば、壁にぶち当たるかもしれない。最初は誰でも戸惑うことは絶対にあると思う」という。それでも「持っている能力、ベースボールIQがどう反応してどう乗り越えていくか。それに対応していくくらいの野球脳を持っていると思うので、壁を超えてくる能力はあると思います」とうなずいた。
元助っ人も驚かせるほどの高い意識で、村上はまだまだ成長曲線を描きそうだ。
(町田利衣 / Rie Machida)