ポスト千賀に「面白い存在」 元捕手の専門家が見出した…鷹ルーキーの“生きる道”
「スタイル持っている」大津、「伸びしろたっぷり」の松本
一方の松本は、打者8人と対戦し2安打を浴びるも、リチャード内野手を外角いっぱいの147キロ速球で見送り三振。140キロで甲斐拓也捕手のバットを折るシーンもあった。野口氏は「同じストレートを投げていても、球威や球速にばらつきが見られた。ボールが指にかかった時とそうでない時で差がありました」と指摘。精度を上げることが課題と見る。
さらに「追い込んでからのウイニングショットがなく、打ち取るのに苦労するところがあった。これぞという変化球を持つことができれば、投球が楽になると思います」とも。とはいえ、「目を見張らせるストレートがあった。多少時間はかかるかもしれませんが、伸びしろはたっぷりあると思います」と目を細めた。
一昨年、昨年と2年連続でリーグ優勝をオリックスにさらわれたソフトバンクだが、今年は日本ハムから近藤健介外野手、DeNAから嶺井博希捕手らを補強し、覇権奪回に燃えている。
野口氏も「今年は優勝しなければダメな年。選手たちもそう思っているはず」とした上で、「唯一の不安は、千賀の抜けた穴。1人で埋めるのは無理ですが、いい投手はたくさんいるので、誰がどう補っていくのに注目したい」と言う。競争相手が数多いのは確かだが、ルーキー2人もまた大いなる可能性を秘めている。
(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)