休日が潰れる学童野球に一石 元吉本マネが考案、家族でBBQも…“日本一楽しむ大会”

「ロゴスランドCUP」を手掛けた「スポーツバックス」の萩原雄一さん【写真:橋本健吾】
「ロゴスランドCUP」を手掛けた「スポーツバックス」の萩原雄一さん【写真:橋本健吾】

大会では「大人の罵声、怒声は禁止」の特別ルール

 萩原さんも息子が学童野球でプレーする保護者の1人だ。チームに入って感じたのは依然としてはびこる“縦社会”だった。指導者は子どもたちに指摘はするが、指導はしない。野球経験のない人の言葉は受け入れず「新しいものに否定的な文化。指導者たちが学童野球を週末の居場所にしている。違和感しかありませんでした」。今回の企画を提案しても消極的だったという。

 大人が変わらないと学童野球に“進化”はない。萩原さんの思いを受け、全国制覇3度の実績を誇る滋賀・多賀少年野球クラブの辻正人監督も「是非、やりましょう」と賛同。今大会では「大人の罵声、怒声は禁止」という特別ルールも設けられた。

アウトドアを楽しむ子どもの様子【写真:橋本健吾】
アウトドアを楽しむ子どもの様子【写真:橋本健吾】

 大会当日は参加した6チームが全力勝負で試合に挑み、協賛のフィールドフォースが主催した野球ギア体験会も行われた。夕方からはアウトドアなどで他チームと交流。ロゴスランドには宿泊施設も併設されており、遠方から来たチームの家族の中には、旅行感覚で楽しむ姿もあった。

 今後は野球以外の他競技でも同様の企画を展開していく予定だ。「学童野球以外でも同じような悩み、悪しき習慣は残っています。子どもや保護者の不安が少しでも無くなれば」。エンタメ業界で授かったスキルを生かし、スポーツ界に新たな風を吹き込んでいく。

(橋本健吾 / Kengo Hashimoto)

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