“神奈川の名将”が北海道で奮闘 監督就任2年…加賀谷実氏が明かす現在地

雪が積もる道立紋別高【写真:加賀谷監督提供】
雪が積もる道立紋別高【写真:加賀谷監督提供】

「面白そう!」と思えた新たなチャレンジ…この2年は北見地区大会敗退が続く

 なぜ、紋別だったのか――。

 まずはそこが聞きたかった。60歳以降も、神奈川の県立高校の教員として、再任用で働くチャンスはあったはずだ。

「弥栄高校のときからお世話になっている遠藤友彦さん(元NTT北海道/野球指導者)から、『紋別市が高校野球を指導できる監督を探している』という話をいただいて、真っ先に、『面白そう!』と思ったんです。市の協力で寮もあり、道外からも中学生を誘うことができる。監督である私も寮に一緒に住み、選手たちと寝食を共にする。全道大会での実績はほとんどなかったのですが、新しい挑戦ができることにワクワクしました。正直に言えば、『神奈川にいるよりも甲子園に出られるチャンスがある!』と思いました」

 コロナ禍真っただ中の2021年春、紋別高校での挑戦が始まった。

 結果から先に書くと、この2年はまだ思ったような成績を残せていない。6シーズン続けて、北見地区大会で敗退。新チームは部員11人(寮生が7人)で、奮闘しているところだ。

「もうちょっと選手が来てくれるかなと思っていたんですけど、なかなか難しいですね。やっぱり、勝って結果を残さないと振り向いてはくれません。そもそもの野球人口が減っている中で、どうやって紋別高校の魅力を伝えていくか。結果にはつながっていませんが、取り組みの質は間違いなく上がってきているので、そこには自信を持っています」

部員は「加賀谷監督」ではなく「加賀谷さん」と呼ぶ…髪型も自由

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