吉田正尚がオリの20歳に残した“金言” レギュラー奪取のカギは「頭と体の一致」

オリックス・来田涼斗【写真:宮脇広久】
オリックス・来田涼斗【写真:宮脇広久】

初打席初球弾のオリックス来田涼斗も3年目…ロッテ藤原恭大から刺激

 高卒3年目、20歳のオリックス・来田涼斗外野手が「レギュラー奪取」に目をギラつかせている。今オフに“師匠”の吉田正尚外野手がポスティングシステムを利用して、レッドソックスへ移籍。同じ外野手の主砲が抜け「自分としてはチャンスと捉えている。今年は1軍で試合に出続けたい。ずっとその気持ちです」と力を込める。

 1月は沖縄で、2年連続の合同自主トレを行った。吉田の打撃を見て「捉える能力がすごすぎる……」と目を丸くした。2度目の「正尚塾」で「タイミングの取り方とカウントの作り方、頭の使い方」を伝授され、来田は「言葉で説明を受けたけど、それでは難しいまま。今、段階を踏んで、頭と体の一致を目指しています」と懸命にバットを振り続けている。

 今回の自主トレでは、新たな出会いもあった。ロッテの藤原恭大外野手と汗を流し「細いけど、力強い」とスイングのキレを観察した。「本当にスターでした……」と2学年上の“甲子園の星”から刺激を受け「まず、名前から。あの藤原恭大さんか! 大阪桐蔭の! ってなりました」と笑みをこぼした。

 藤原はすでに、キャンプ中の実戦でランニング弾を含む2本塁打を記録し、レギュラー奪取へ猛アピールを続けている。その知らせに「チームは違うけど、切磋琢磨したい」と燃える。この日は巨人との練習試合に「7番・右翼」でスタメン出場。2回の第1打席で今季“初安打”を放ち「1本出たので、ここから」と気持ちを込めた。

 来田は新人だった2021年7月13日の日本ハム戦で、NPB史上初の「高卒ルーキーの初打席初球本塁打」という“衝撃デビュー”を飾った。だが、昨季は1軍出場が10試合にとどまり「これまでは積極的に反応で打つタイプだった。今年は考えて打席に。配球の組み立てというか、次このボールが来ると頭を使っていきたい」とスイッチを切り替える。オリックスJr.出身の“スター候補生”が輝く日を待つ。

(真柴健 / Ken Mashiba)

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