「もう、気疲れない」宇田川会で蘇った自信 山本由伸も安心…確立した“愛されキャラ”
山本由伸の作戦勝ち…遠慮がちの宇田川に取った強硬手段
「由伸が『いいから行くぞ』と言ってくれて。行ったらダルビッシュさんとかがいて。みんなから話してくれるようになって、少しずつ仲良くなれました」
それ以降、各投手のSNSに、宇田川の姿が載らない日はなかった。グラウンドで集合写真を取った際は、ダルビッシュからの「一人で撮っていいよ」の無茶ぶりに“真顔”で応答。皆の笑いを誘った。22日には、減量メニューを食べていると見せかけて、最後にご飯をこっそり取り出すなど、お茶目な一面も見せた。
チームになじんでいく姿にホッとしているのが、オリックスで同僚の山本由伸だ。積極的に交流できなかった宇田川を、強引に外に出し続けた。「なかなか環境が全く違う中だと、誰でも不安になると思うので。でも、もう大丈夫じゃないですか」。強硬手段が実り「今は、投手の中心は宇田川ですから」と笑顔だった。
不安がなくなり、プレーも本来の姿に戻った。この日、ダルビッシュだけでなく、山本も後ろから宇田川の投球を観察。「すごい球を投げるな」と驚いていた。25日のソフトバンクとの強化試合では、9回に1イニング登板予定。不安はもうない。迷いなく腕を振ってみせる。
(川村虎大 / Kodai Kawamura)