大谷翔平はなぜ規格外のHRを打てるのか? 評論家が見る“膝付き弾”に詰まった極意
力と技が凝縮された衝撃の2打席連続ホームラン「あり得ない」
野球日本代表「侍ジャパン」の大谷翔平投手(エンゼルス)は6日、京セラドームで行われた「カーネクスト 2023 WORLD BASEBALL CLASSIC 強化試合」として行われた阪神戦に「3番・DH」で先発出場。衝撃の2打席連続本塁打で存在感を示した。メジャーリーグの解説も務める新井宏昌氏は「日本人のパワーじゃない。世界トップクラスの実力を改めて示した」と評価した。
まさに大谷劇場だった。3回2死一、二塁の第2打席で低めのフォークに左膝をつきながら、バックスクリーン右へ3ラン。さらに、5回2死一、二塁の第3打席では142キロの直球に詰まりながらも右中間へ、2打席連続の3ランを放った。
2018年のメジャーデビューから大谷をメジャーの解説者として見続けてきた新井氏は「これまでメジャーでも数々のホームランを見てきたが、まさに大谷だからこそ打てる一発だった。根っからのアーチスト。本当にいつ開幕しても大丈夫というところを見せてくれた」と、驚きを隠せなかった。
力と技を見せつけた一発だった。第2打席で追い込まれてから放った“片膝片手弾”は「本来、片手を放してのスタンドインは(左打者なら)ライト方向はあるが中堅や逆方向は難しい。『何とか三振しない』と思い、捉える動きをするが、外野の頭を超えるのは普通ならあり得ない」と指摘する。