ボールを押し込み、ミート力を上げる　巨人・中田翔も取り入れた“羽子板バット”とは？

大阪桐蔭の元主将で「ミノルマン」の愛称で活躍する廣畑実さんが開発

　打撃でミート力を上げるために必要なのは、ボールのラインに対してバットを出すこと。頭では分かっていても実際に習得したり、選手に教えたりするには高度な技術が必要になる。そんな中、巨人・中田翔内野手も春季キャンプで使用し、注目を集めているのが、ヘッド部分が“羽子板”の形をしているバットだ。

　ミート力向上に特化した「ゲットラインバット」は先端部分が羽子板を連想させる奇抜な形で、重心がグリップ側にあるのが特徴。このバットを開発したのが大阪桐蔭高野球部で主将を務め、現在は「ミノルマン」の愛称でYouTuberとしても活躍している廣畑実さんだ。

　自身のYouTubeチャンネルでも測定・分析機器「ラプソード」を使い、スイング改善動画を公開している。ティー打撃ではバットの面でしっかり捉え、ボールを押し込むスイングに変化することに成功。バットの面が上向きの状態で捉えると打球は上がり、逆に面が下向きになると“こねる”ようなスイングになり打球は上がらない。

　これまで数々の選手を指導してきた廣畑さんは「ボールを運ぶ意識は誰もが持っているが、実際にその感覚で打っている選手は少ない。バッティングの質は必ず変わってきます」と力を込める。

　時代と共に野球のレベルは上がり、現在は「投高打低」の時代に突入している。未来の野球界を担う、少年少女たちに向け、廣畑さんは技術論、野球ギアなど様々な方法でアプローチしていく。