WBC台湾代表は“小粒”なチーム メジャー経験者5人…超人気チアは来日なるか
地元で1次ラウンドを戦う台湾代表…オランダやキューバにどう対抗?
6年ぶりに行われるワールド・ベースボール・クラシック(WBC)は、台湾・台中でいち早く8日に開幕した。ここで強豪のオランダやキューバと2次ラウンド進出を争うのが台湾代表だ。NPBと縁のある選手や首脳陣も名を連ねる中、ここでは“それ以外”の注目選手を紹介しよう。
台湾プロ野球(CPBL)勢で一番の注目選手は、昨季のMVP・林立(楽天)だ。各タイトルの受賞者を1人に限定するCPBLの規定により本塁打王は逃したものの、NPB式であれば打撃「3冠王」という圧巻のパフォーマンスをみせた。対外国人投手の打撃成績は打率、長打率ともに高く、国際大会でも活躍を期待される。
また、かつてMLBのインディアンス(現ガーディアンズ)傘下で3Aまで昇格し、昨季はCPBLで本塁打王に輝いた、味全の吉力吉撈・鞏冠(Giljegiljaw Kungkuan)も代表入りした。カタカナで表記するなら、「ジリジラウ・コンクアン」のような表記となる名前は、台湾原住民・パイワン族を母語とするため。米国のマイナーリーグや台湾プロ野球で、正式に原住民名を選手名として登録したのは、彼が初めてだ。
この他、台湾球界一の快足を誇る盗塁王の陳晨威(楽天)、台湾人投手として8年ぶりに防御率1位に輝いたサイドハンドの黄子鵬(楽天)、強心臓のホールド王、陳禹勳(楽天)らタイトルホルダーも選出された。変則フォームの黄子鵬は先発候補の1人。中南米諸国相手に投球術がハマれば、台湾代表にとっては大きい。
そして、昨季ベストナインとゴールデングラブ賞をダブル受賞した5選手が全員選ばれた。一塁手の范國宸(富邦)、リーグを代表するスター選手で今回の代表では主将を務める三塁手の王威晨(中信)、好守で中信の2連覇を支えた遊撃手の江坤宇、外野手では、岡山共生高で呉念庭(西武)の1学年下で、巧みなバットコントロールのムードメーカー陳傑憲(統一)、ハッスルプレーが持ち味の郭天信(味全)だ。