バッティングで投球フォームの“悪癖”矯正 元虎コーチ伝授…「膝の割れ」防ぐ練習法
阪急、横浜(現DeNA)、阪神などでNPB通算483試合に登板した伊藤敦規氏
投球フォームで、チェックポイントの一つとなるのが「膝の割れ」だ。踏み込んだ足の膝が割れると、フォームのバランスが崩れてしまい様々なデメリットがある。兵庫・西宮にある野球専門校「関メディベースボール学院中等部」で投手コーチを務める元阪神・伊藤敦規氏は「投げる以外にも膝割れを防ぐ練習方法があります」と指摘。ティー打撃を勧めている。
1987年ドラフト1位で阪急(現オリックス)に入団した伊藤氏は横浜(現DeNA)、阪神でもプレー。NPB通算483試合に登板した。現役引退後は2005年から2019年まで阪神でトレーニングコーチなどを務めた。
投手で重要なのが下半身の使い方。軸足で立ち、踏み込んだ際にスムーズな体重移動を行いボールに力を伝える。ここで注意したいのは前足の膝だ。伊藤氏は「膝が割れてしまうと制球が安定せず、ボールにも力が伝わりづらい。投手では重要なポイントの一つになります」と指摘する。
“膝割れ”を改善する練習方法の一つとして取り入れているのがティー打撃だ。まずは投球幅と同じステップ幅を取り、バットスイングの際には前足の膝が割れないように固定。重心を低く落とし、膝の割れを我慢しながらスイングを行っていく。
「ブルペンなど、実際にボールを投げる練習もありますが、ある程度の場所が必要になります。そこまで場所を必要としないティー打撃などでも“割れ”を防ぐことができる。打撃の中でも体重移動で膝を意識できると思います」
伊藤氏は現役時代や阪神でのコーチ経験を生かし、工夫を凝らした練習で子どもたちに指導を続けている。
(橋本健吾 / Kengo Hashimoto)
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