大谷翔平に「教わってもダメ」 侍Jで「病んでた」山川に寄り添った戦友の気遣い

侍ジャパン・山川穂高【写真:荒川祐史】
侍ジャパン・山川穂高【写真:荒川祐史】

2試合連続で大谷の代打で登場「ブーイングされるんじゃないかと思った」

 第5回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)本番を前に、侍ジャパンでようやく復調の兆しを見せたのが山川穂高内野手(西武)だ。7日に京セラドーム大阪で行われた「カーネクスト 2023 WORLD BASEBALL CLASSIC 強化試合」のオリックス戦に途中出場し、左翼席へソロアーチを放つなど2安打したが、前日(6日)まで壮行試合・強化試合5試合に出場し、通算15打席ノーヒット(14打数無安打1四球)のスランプに陥っていた苦しみは、並大抵でなかった。

 この日の試合前の練習中、山川は同じ1991年生まれで、本塁打王経験者の共通点を持つオリックス・杉本裕太郎外野手と久しぶりに顔を合わせた。「あえてこっちからは連絡しなかったわ」と杉本。山川は「ジャパンに入ってから15打席ノーヒット……(心が)病んでた」とポツリとつぶやいた。杉本は元気づけるように「大谷(翔平投手)くんに教わればいいやん?」と返したが「あれは(レベルが違い過ぎて)教わってもダメ」と首を横に振るしかなかった。

 この後、昨季までチームメートでオリックスにFA移籍した森友哉捕手とグータッチを交わすシーンも。これで気分が良くなったかどうかはわからないが、心境はガラリと変わることになる。

 4回2死二塁の場面で、前日に続き大谷の代打で登場。「嫌っす。ブーイングされるんじゃないかと思って」と明かしたが、実際にはスタンドから拍手を送られながら打席に入り、吉田凌投手に対しカウント3-1から、真ん中にきたスライダーを一閃。三塁線を抜くタイムリーとなった。

「ヒットが1本出る前なら振っていた」フォークを見極め四球

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