親を気にして「本当の気持ちを言えない」選手も 進路選択に寄り添う中学硬式チーム
進学後に学費を払える退学したケースも「子どもが一番つらい」
「それは自分の意見じゃないよな? どんな形で高校野球をやりたいのか? 親を気にして本当の気持ちを言えない場合が多い。僕からそこをしっかり聞き出す。あとは、子どものために無理する保護者も多いです。気持ちは分かりますが、進学後に学費を払えなくなり退学するケースも見てきた。結果的に子どもが一番つらい思いをすることになる」
井戸氏は保護者に、学費免除など金銭的な部分は最初に伝えない。「まずは無理せず行ける範囲で考えてもらう。金銭的に免除される部分があれば、その分を子どもに当ててほしい。最初から学費免除などを想定されると、途中でなくなった場合に困ります。実際に怪我をしてしまうと、特待生ではなくなる学校もありますから」。
子どもたちの野球人生を左右する進学。井戸氏は親のエゴなどを排し、選手自身が納得できるようにアドバイスを送っている。
(橋本健吾 / Kengo Hashimoto)
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