盗塁の成功率を上げる“リード” プロも実践…牽制死を避ける重心のかけ方

中学生を指導したプロトレーナーの安福一貴さん(左)【写真:伊藤賢汰】
中学生を指導したプロトレーナーの安福一貴さん(左)【写真:伊藤賢汰】

体の向きをスムーズに変える…右足は靴一足分後ろに引く

 盗塁の成功率を大きく左右するスタート。理想のスタートを切るにはリードの仕方が重要になる。西武で4年連続盗塁王に輝いた片岡易之(当時、現・保幸)さんの走りをサポートしたプロトレーナーの安福一貴さんが4日、東京・荒川区の中学軟式野球チームで指導。盗塁の成功率を上げるリードの取り方を伝授した。右足は靴一足分後ろに引くことや重心のかけ方が重要になるという。

 プロ通算320盗塁を記録した片岡さんの活躍は、安福さんとの出会いなしには語れない。東京ガスから西武に入団した片岡さんは、プロ1年目を終えた2005年のオフ、安福さんと個人契約を結んだ。足を磨かなければプロで生き残れないという危機感と覚悟の表れだった。

 安福さんは走り方の基本から成功率を上げる盗塁の技術まで、片岡さんが足を武器にするために必要な知識や技術を伝えた。盗塁ではスタート、スピード、スライディングと「3つのS」が重要とされており、理想のスタートを切るにはリードが大切になる。

 荒川区の中学軟式チームで指導した安福さんは、選手たちにリードの仕方を伝授した。まず、ベースから5歩リードを取る。この時、右足を1歩目にして、2歩目の左足は前にクロスさせる。3歩目の右足は1歩目と同じように進行方向に出し、4歩目の左足は後ろにクロス。5歩目の右足は進行方向に出しながら靴一足分後ろに引く。安福さんは、こう説明する。

「盗塁は体の向きから90度回転させた方向へ走ります。胸を投手に向けながらリードして、体の向きを変えて次の塁を狙うわけです。この動きをスムーズにするために5歩目のリードで右足を少し後ろに引きます」

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