大谷翔平が渇望していた“ヒリヒリ感”　スター揃いの米国戦も「絶対に勝てる」

村上にサヨナラ打の予感あった「初球からいく準備ができている」

――チームとして勝つことに野球の面白さを感じるか。
「シーズン中も個人にフォーカスしてやるつもりはないですし、勝てない試合がこの5年間は多かった。みんな勝ちに対しては貪欲に試合に臨んでいる。どの試合でも個人にフォーカスして試合に臨むことはないですけど、短期決戦は変な話、自分が打たなくても勝てばOKという試合はそうそう経験はできない。特別かなと思います」

――岡本、村上に打撃面で伝えていることがあった。
「サンディ（サンドバル）の調子や傾向を。僕だけじゃなく、みんなでシェアしてやっていました」

――村上のスイングが軌道が良くなかったと。
「良くなっているというか、そのスイングが良かったなと。初球からいく準備ができている。迷いなく、ファウルにはなりましたけど、二塁から見ていると、いい流れになっているのがわかる。それがすごく良かったので、打ってくれるんじゃないかなと」

――特別なヒリヒリ感を楽しめているのか。
「テレビゲームをしているような楽しさではなくて。プレッシャーも込みで。人生の中でそうそう経験できる舞台ではない。こういうところでプレーできる感謝の気持ちも込みの楽しさなので。明日試合できるのも楽しみにしてますし、明日も緊張すると思いますけど、それも楽しいんじゃないかと思います」

――トラウトと違うユニホームで対戦するのは特別だ。
「エンゼルスの選手たちと対戦するのは特別ですね。普段は仲間として戦っていますし、お互いのことを知っている中で、お互いの国を代表して戦うのは特別なこと。その中でトラウトは今の野球の中のトップにいる選手だと思う。日本人にとってもアメリカ代表とやるのは特別なことだなと思います」

――最後はヘルメットを脱いで走っていた。
「脱げそうだったので、直すより脱いだ方がいいかなというのと。打球的に三塁に行けるかなと僕の中で加速していましたけど、あまり無理するところではないなと」

――9回表の守備から準備に余念がなかった。
「先頭打者で来るのは決まっていたので。本当にチャンスメークするだけ。つなぎさえすれば、1点ぐらい簡単にひっくり返せる打線だと思うので。やっぱり先頭が出るかどうかが後の打者のイメージも変わってくる。それが一塁か二塁か。ゲッツーがあるシチュエーションなのかも変わってくる。そこで長打を打てたのは良かった」

（小谷真弥 / Masaya Kotani）