「ウイニングボールちょうだいな」新監督との“約束”は夏へ…想像以上だった「緊張」

履正社・多田晃監督【写真:川村虎大】
履正社・多田晃監督【写真:川村虎大】

履正社・多田晃新監督の甲子園初陣は黒星

 阪神甲子園球場で行われている「第95回記念選抜高校野球大会」は24日、大会6日目を迎え、第3試合で履正社(大阪)が2-3で高知(高知)との接戦に敗れた。2022年春に前・岡田龍生監督(東洋大姫路監督)が退任し、母校の指揮官になった多田晃監督にとっては甲子園初采配。惜敗後は三塁側アルプスの応援団へ一礼し、ベンチへ引き上げてきた先発・福田幸之介投手(3年)を「頑張ったな。点取ってやれなくて悪かったな」とねぎらった。

 雨天順延となった23日、多田監督は甲子園初陣を翌日に控え、選手たちへ「ウイニングボールちょうだいな」と約束を交わした。選抜出場が決まり、初戦前日に前監督と連絡を取った。「いつも通りの野球をしたらいい」とアドバイスをもらったが、2019年夏以降、甲子園から遠ざかっていた履正社ナインはそういかなかった。

 昨秋は背番号10を付けた新エース・福田は、8回1/3を投げて被安打1と好投。しかし、初めての甲子園のマウンドに「緊張があった」という左腕は、2回に四球や暴投で高知に先制点を献上した。8回に履正社の2番・森澤拓海内野手(3年)と3番・森田大翔内野手(3年)が連続安打で出塁すると、4番・坂根葉矢斗捕手(3年)の犠飛で同点に追いついた。だが、その裏、高知の代打、井上聡太外野手(3年)に福田がこの試合初安打を浴びると、9番・中嶋奏輔投手(3年)を四球で歩かせ1死一、二塁のピンチに。昨秋のエース・増田壮投手(3年)が救援に向かうも逆転の決勝打を許した。

夏に「ウイニングボールちょうだいな」のリベンジへ

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