「ウイニングボールちょうだいな」新監督との“約束”は夏へ…想像以上だった「緊張」
夏に「ウイニングボールちょうだいな」のリベンジへ
俊足巧打の右打者としてスカウトも注目する1番・西稜太外野手(3年)も、5打数1安打と思うような成績を残せなかった。その理由の1つに「緊張」をあげた。「いつも通りのプレーができなかった。初めての舞台で自分の力が出せなかったです。(試合前に)緊張はそこまでなかったんですけど、試合に入るとやっぱり……。初回にフライが多くて、そういうの今までなかったので。いつも通りじゃないなって」と言葉を詰まらせた。
選抜大会開幕前、多田監督は「岡田先生から『いつかこの野球部を任せる』と前々から言われてはいましたが、受け継いだ重みと言いますか、緊張はもちろんあります。でも、いつまでも岡田先生のやり方ではなく、どんどん新しいことを取り入れて、新しい履正社になっていかないといけないと思っています」と新生・履正社への決意に力を込めた。
甲子園初陣は黒星を喫した。「夏に戻ってきて、選手と一緒に校歌を歌いたい。また『ウイニングボールちょうだいな』って言うて、一緒に勝てるように。もう1回やり直したいなと思っています」。OB監督と現役生の二人三脚はまだ始まったばかりだ。
(喜岡桜 / Sakura Kioka)