「激闘になるぞ」予想的中の大接戦 平均170センチ未満の“小さな勇者”に拍手
平均169.7センチ、66.5キロ…「自分たちの野球を見失わない」英明に敵将も賛辞
イニングを重ねるごとに、春夏通算3度の甲子園優勝を誇る作新学院に粘りを見せる英明に対し、場内から送られる拍手が大きくなった。登録選手の平均身長・体重が169.7センチ、66.5キロの英明に対し、作新学院は175.6センチ、77.1キロ。体格差は歴然な上、英明の投手陣には目を見張るような剛腕投手もいなかった。なぜ全国屈指の強豪校に、ここまで立ち向かえたのか。
「1点を争う大ゲームになる」と予想していた小針監督は、英明に「どんなゲームになっても自分たちの野球を見失わない」と印象を語った。劣勢になっても投打で粘り強く試合を進める姿に「見習わないといけないところがたくさんありました」と脱帽だった。
さらに「どんなピッチャーでも攻略してくるし、(バントで)送って繋いでいく。それで守りもしっかりしている。隙のないチームですよね。ピッチャーも8番(寿賀)が投げてきて、左(百々)も右(下村)も出てくる。(継投次第で)いろんな野球ができる」と体格差を感じさせない戦いに感心していた。
小針監督は「ある程度、失点は視野に入れながら、相手ピッチャーをどう攻略するかが今日のテーマだった」と振り返る。序盤は「反省点が多い試合だった」と悔しさを滲ませたが、ベンチメンバー総動員で競り勝てたことは大きな財産となった。
(喜岡桜 / Sakura Kioka)