「昔は自分の成績にこだわっていた」 世界一の次は日本一へ…山田哲人に起きた“変化”
4度目トリプルスリーよりも…「心の底から思うのは毎日勝ちたい」
ヤクルトの山田哲人内野手は第5回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で世界一を手にし、今度は日本一奪回を目指す。2021年に主将に就任して3シーズン目。昨季は不振に苦しんだ30歳が、セ・リーグ3連覇へ懸ける胸の内を明かした。
WBC決勝・米国戦。「7番・二塁」で先発出場した山田は、2打数無安打も2四球2盗塁と最高峰の舞台でさすがの働きを見せた。7試合中、先発出場は4試合。これまでの国際大会と比べて決して出番が多いわけではなかったが、チームの勝利が何よりもうれしかった。「最高のメンバーと野球ができました!」と晴れやかな笑顔で世界一の喜びを噛みしめた。
思えば昨年9月25日のDeNA戦。神宮球場でリーグ優勝が決まると、歓喜の輪の中で人目をはばからず涙した。最大17.5ゲーム差をつけていたDeNAに8月下旬には4ゲーム差まで迫られ、自身も不振にあえいだ。「泣いた記憶はないですけどね。めっちゃ泣いていたって言われて……なんなんですかね、真相はよく分からないです」と苦笑いの山田は、改めて「無駄に自分にプレッシャーをかけていたかもしれないです。チーム、個人、全部。最後DeNAも迫ってきていましたし、本当にホッとしたというか」と回顧した。
23歳だったプロ5年目にトリプルスリー(3割30本30盗塁)を達成するなど、若くして日本を代表する打者に駆け上がった山田も30歳になり、プロ13年目はすっかり中堅。「今年、目標を聞かれたらトリプルスリーとかも言っていて、もちろんしたいという気持ちはありますけど、ちょっと違うんですよね」と思いを吐露した。