圧倒的投手力のオリか、侍ジャパン級破壊力のソフトバンクか 2強の運命分ける“気概”

オリックス・中嶋聡監督(左)とソフトバンク・藤本博史監督【写真:荒川祐史】
オリックス・中嶋聡監督(左)とソフトバンク・藤本博史監督【写真:荒川祐史】

2強は僅差も「2年連続V逸の悔しさがわずかに上回る」

 2023年のパ・リーグ公式戦が開幕した。現役時代にヤクルト、日本ハムなど4球団で計21年間捕手として活躍した野球評論家・野口寿浩氏が、例年以上に迷いに迷った末、順位予想を行った。特に3年連続リーグ制覇&2年連続日本一がかかるオリックスと、FAで日本ハムから近藤健介外野手を補強したソフトバンクの優勝争いは熾烈を極めそうだ。

「今年のパ・リーグは、2・2・2の形になりそうです」と野口氏は見ている。つまり、ソフトバンクとオリックスの1・2位グループ、楽天とロッテの3・4位グループ、西武と日本ハムの5・6位グループはそれぞれ大接戦となるが、グループ間はやや差がつくという見立てだ。

「特に、近藤を加えて打線の破壊力が増したソフトバンクと、12球団断トツの投手陣を誇るオリックスの“2強”の争いは、どちらが上にいくのか、予想が本当に難しい」とため息。その上で「一昨年、昨年と2年続けて非常に悔しい形で優勝を逃したソフトバンクの、雪辱へかける強い気持ちが、わずかにオリックスを上回るのではないか」と最終的には鷹を推した。

「2番・近藤、3番・柳田、4番・栗原と並び、個々の状態が良ければ、破壊力は侍ジャパンにも引けを取らない」と野口氏は評する。事実、近藤はワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で侍ジャパンの2番に定着し、3番の大谷翔平投手(エンゼルス)の1つ前の打順で、打率.346、1本塁打に加え8四球、出塁率.500という猛打を振るい優勝に貢献した。

 オリックスも投手陣に関しては、先発に昨季投手4冠の山本由伸投手、宮城大弥投手、山岡泰輔投手、田嶋大樹投手、山崎福也投手、20歳にしてプロ初登板で開幕投手を務める山下舜平大投手ら。リリーフにも侍ジャパンに選出されていた宇田川優希投手、山崎颯一郎投手、抑えの平野佳寿投手、昨季防御率0.61の阿部翔太投手、ジェイコブ・ワゲスパック投手ら豪華な顔ぶれが並び、鉄壁の陣容だ。

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