ワースト12敗の「昨年とは違う」 田中将大に見た進化…“誰も真似できない”価値
「相手打線も少し戸惑っているように見えた」
横に滑るようなスライダーは「カーブに近い縦への変化」、スプリットに関しても「変化量はそこまでなくスッと真下に沈むようなチェンジアップに近い変化」だったという。日本ハム打線はストライクゾーンからボールになる球を空振りする場面が多くみられた。
「この日は変化球をうまく使う投手という印象。カウントを取った後にはボールになる変化球を意識して振らせていた。相手打線も少し戸惑っているように見えました」
全盛期は力のあるストレートとスプリットで押していく投球だったが、年齢を重ね投球スタイルは変化している。上下左右のコースと奥行きを使い“大怪我”しない組み立てで打者と対峙。34歳の右腕は常に進化する姿を見せ続けている。
「また、違った田中の姿。以前のような投球はできないかもしれないが、“勝てる投球”ができるのが強み。誰もが真似できない経験値を持っている。投手陣の柱として十分に全うできる」
今季は日米通算200勝(残り9勝)も見据えるシーズン。背番号「18」が意気込む“勝負の3年目”がスタートした。
(橋本健吾 / Kengo Hashimoto)