不満ぶちまけたった15試合で監督辞任も…キャンプ前にスタメン確約「人生変わった」
「ルーツと会って、人生が変わりました」
その後、ルーツ監督は審判の判定への不満などでわずか15試合で辞任。古葉竹識氏が監督に昇格して広島は歓喜の初優勝を成し遂げた。そこからカープの歴史も変わっていったわけだが、道原氏にとってルーツ氏は忘れられない人。「ホント、ルーツと会って、人生が変わりましたからね」としみじみ話した。
道原氏は水沼四郎捕手に次ぐ2番手捕手ながら1979年、1980年の優勝も経験。広島が4度目の優勝を果たした1984年限りで現役を引退し、その後はコーチ、編成担当などを務め、現在は大野寮の寮長として若手の成長を見守っている。カープにはなくてはならない存在だ。
「選手にはこの世界に入った以上、1軍の華やかなところでやってほしいというところがあるじゃないですか。全部が全部、上がるわけにはいきませんけどね。1軍に上がって2軍に帰ってきたら、みんな言いますからね、1軍はすごいですって。そりゃあプレッシャーはかかるでしょうけど、そういうのも味わってほしいんです」。もちろん、人との出会いも生かしてほしい。道原氏は切に願っている。
(山口真司 / Shinji Yamaguchi)