開幕戦でプロ初登板のオリ20歳は「大谷を彷彿」　専門家が絶賛した一流投手の共通点

プロ初登板で開幕投手を務めた高卒3年目の山下舜平大

■オリックス 3―2 西武（3月31日・ベルーナドーム）

　オリックスは3月31日、ベルーナドームで行われた西武との開幕戦を延長10回、3-2で勝利した。プロ初登板で開幕投手を務めた山下舜平大投手が6回途中1失点の快投。野球評論家の新井宏昌氏は「開幕投手はフロックじゃない。また、素晴らしい投手が日本一のチームに加わった」と、賛辞を送った。

　プロデビュー戦で大役を全うした。初回から最速156キロの直球を投げ込み、西武打線を力で圧倒。4回からはカーブ、フォークを交え変化球主体の投球に切り替えた。4回に栗山に適時打を浴びたが、先発の役目を十分に果たす5回1/3、4安打1失点、7奪三振の快投だった。

　高卒3年目で1軍初登板が開幕投手。中嶋監督が大抜擢した右腕に新井氏は「プレッシャーもあったが、それも感じさせない堂々としたマウンド。佐々木朗ら一流の剛腕投手にも共通するのだが、真っすぐが暴れない。高めの直球で空振り、ファウルを奪えていたのは非常に魅力があると思います」と、若き右腕を称えた。

　プロ野球の世界では“初見の相手”に苦戦する場面もみられるが「それはどのような球種を投げるか、未知数の投手の場合が多い」と新井氏。だが、山下の場合は「相手打線は真っすぐと分かっていながら捉えきれない。西武側は想定、対応していたが、それ以上のものを山下は見せつけた。本物の投手」と、“奇襲”ではなかったことを強調した。