「優等生である必要はない」 筒香兄が伝える“失敗のススメ”…伸びる子どもの条件は

「和歌山橋本Atta boys」の代表を務める筒香嘉智の兄・裕史さん【写真:橋本健吾】
「和歌山橋本Atta boys」の代表を務める筒香嘉智の兄・裕史さん【写真:橋本健吾】

筒香嘉智内野手の兄・裕史さんが語る…伸びる選手の傾向

 子どもたちはどんな経験を積むと成長するのか。和歌山・橋本市で4月から本格的に始動した少年硬式野球チーム「和歌山橋本Atta boys(アラボーイズ)」で代表を務めるのは、レンジャーズ傘下マイナーの筒香嘉智内野手の兄・裕史さん。過去に中学の体育教員を務めた経験を踏まえ「幼い頃に何でもできてしまう子の指導は難しい」と指摘。失敗の数が多いほど引き出しも増えていくと語る。

 高校球児だった裕史さんは2010年に神奈川の中学で保健体育の教員となり、野球部の顧問も務めた。6年間の教員生活で多くの子どもたちの成長を見届けたが、教員の立場で苦労したのは「スポーツや勉強もそうですが、すぐに何でもできる子」だったという。

 成長過程の小学、中学生は勉強やスポーツの「できる」「できない」の差が大きく、何でもそつなくこなす子もいる。幼い頃に能力が高い子は、スタートから成功体験を続けてしまうことで、その後に努力することを怠る傾向があるという。

「自信を持つことは必要ですが、それが違った方向に向かうと修正するのに時間がかかってしまう。できない子でも、毎回頑張る。1年後にできるようになってもいい。失敗の数が多ければ多いほど、それだけ引き出しも増えていきます。逆にできる子は、失敗した時にどうすればいいのか分からなくなる」

「優等生である必要はない、少しのやんちゃはいい」

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