山本由伸、6回2安打0封で今季初勝利 “世界クラス”に完敗も…敵将が感じた変化
鷹の開幕連勝は「5」でストップ…山本由伸に藤本監督「対応できていた」
ソフトバンクは6日、京セラドームでのオリックス戦に臨み、2-7で今季初黒星を喫した。オリックスの山本由伸投手は今季初登板初先発で6回2安打無失点、6奪三振で今季初勝利をつかんだ。ソフトバンクの藤本博史監督は「ヒットは出ていなかったけど、去年よりは案外。上林以外は対応できている。あのフォークをどれだけ見られるか。なんとか見逃して、捉える形ができていた」と手応えを口にした。
唯一のチャンスとなったのは2回だった。先頭の栗原陵矢外野手が右前打を放つと、中村晃外野手の四球などで1死一、二塁とした。しかし、上林誠知外野手と今宮健太内野手が連続三振。その後も4回2死に牧原大成内野手が中前打を放ったのみの2安打に沈んだ。7回に1点を返したが、なお2死満塁でオリックスベンチが送り出したのは宇田川優希投手。近藤が二ゴロに終わり、立ち上がりから握れなかった主導権は重くのしかかった。
2月の「カーネクスト侍ジャパンシリーズ2023 宮崎」でも、侍ジャパンの山本と対戦した。左足を高く上げない新フォームは初見だったが、2回で2得点を奪った。この日の試合前にも藤本監督は「侍の時に対戦しているので、その辺(新しいフォーム)は全然問題ないです」と、試合後と同じく手応えを口にしていたが、結果で応えることはできなかった。
山本にとっては、3月のWBCを終えてこれが今季初の1軍マウンド。WBCでは2試合に登板して防御率2.45。世界一に輝いて帰ってきたシーズンでも本領発揮し、ホークス打線を封じてみせた。ソフトバンクは開幕からの連勝は5で止まり「去年の山本なら簡単に終わっていた。今年はつないでいこうという気持ちが出ている」と藤本監督。3年ぶりの優勝を目指すソフトバンクは、山本由伸という大きな壁を越えていかなければならない。
(竹村岳 / Gaku Takemura)