NPBの「2軍拡大構想」参入のハードルは? 名乗り上げる静岡と熊本の異なるアプローチ

ハヤテグループが本拠地として使用する予定の静岡市清水区・清水庵原球場【写真:間淳】
ハヤテグループが本拠地として使用する予定の静岡市清水区・清水庵原球場【写真:間淳】

静岡市が市民に行ったアンケートでは7割が賛成も…予想される困難

 静岡市は長年、プロ野球の球団創設を熱望してきた。4月12日に任期を満了する田辺信宏市長が2011年に初当選した際、公約に掲げていたのが球団誘致だった。市は「ハヤテグループの挑戦を全面的に協力する」と賛同し、4月7日にはハヤテ223と地方創生の推進に向けた連携協定を結んでいる。

 市が実施した市民433人を対象にしたアンケートでは、庵原球場を本拠地とするプロ野球の新球団設立について、7割が賛成している。ただ、球場アクセス道路の渋滞や球場周辺の迷惑駐車などが懸案事項として挙げられている。

 東名高速道路の清水ICから、車で約5分の距離にある清水庵原球場へのアクセスは片側1車線の道路で、試合開催日には渋滞が予想される。また、球場には一般と臨時合わせて400台程度の駐車場があるが、周辺には駐車場がない。

 球団経営の難しさも指摘されている。ファーム・リーグの1試合当たりの平均観客動員数は2000~3000人ほど。1軍のない球団となれば、さらに観客数が減る可能性もある。実際、1950年に2軍だけの球団として兵庫県につくられた山陽クラウンズは経営が成り立たず、2年後に解散している。

元鷹・馬原孝浩監督が率いる火の国サラマンダーズも参入へ意欲

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