欲張らずに極めていきたい“一芸” 盗塁王&GG賞の名手が説く「レギュラーへの近道」

ソフトバンク・本多雄一2軍内野守備走塁コーチ【写真:藤浦一都】
ソフトバンク・本多雄一2軍内野守備走塁コーチ【写真:藤浦一都】

盗塁王とGG賞に各2度輝いた鷹の本多2軍内野守備走塁コーチ

 野球はDHがあったとしても一度に試合に出られるのは10人。基本的には9つのポジションを巡り、レギュラーを争う。チーム内の競争を勝ち抜くために必要なこととは。現役時代に盗塁王、ゴールデングラブ賞にそれぞれ2度輝いたソフトバンクの本多雄一2軍内野守備走塁コーチは「自分の特長を生かして伸ばしていくこと」と語る。

 本多コーチは鹿児島実業、三菱重工名古屋を経て2005年大学・社会人ドラフト5巡目でソフトバンクに入団。俊足を生かした打撃、堅実な守備で2年目からレギュラーをつかみ、通算1313試合に出場、打率.276、15本塁打、347打点、342盗塁をマークした。

 アマチュア時代から厳しい競争を勝ち抜いてきた本多コーチは、まずは長所を伸ばすことを優先的に考えてほしいと強調。「自分が得意とするものを理解することが大事で、9人のレギュラーに入るために何が必要かを考える」と指摘する。

 決して大きくはない体で長年レギュラーを張った。「小柄だけどホームランを打ちたい。その考えはもちろん間違いではないですが、色んな事がかみ合わないと小さな体では難しい」と自覚。自分の色を生かして第一線で活躍した。

 さらに、一度にあれもこれもと追い求めるよりも「まずは一つ一つやっていくのが大事」とし、「いっぺんにやりたいと思うと成長は難しい。欲張らずに一つを求めてほしい」とも。得意分野を伸ばしていくことで、新たな長所が見つかることもあると実感を込めて語っている。

(First-Pitch編集部)

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