ヌートバーの直面する“定位置”争い 5人日替わりの外野陣…首脳陣「うれしい問題」

マリナーズ戦に先発したカージナルスのラーズ・ヌートバー【写真:ロイター】
マリナーズ戦に先発したカージナルスのラーズ・ヌートバー【写真:ロイター】

ヌートバーが競争激しい外野陣に“刺激”

■マリナーズ 5ー4 カージナルス(日本時間23日・シアトル)

 ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で侍ジャパンの一員として優勝に貢献したカージナルスのラーズ・ヌートバー外野手。明るいキャラと闘志あふれるプレースタイルで多くの日本のファンを魅了してから約1か月。来週からは大手製菓と眼鏡メーカーの2社のCMがオンエアーとなり、日本のファンは再びヌートバーの笑顔に出会えるが、予想される日本での状況から目を転じて、今、ヌートバーはカ軍でどういう位置にいるのか。そこに焦点を絞る。【シアトル(米ワシントン州)=木崎英夫】

 現況は、不動のレギュラー選手というわけではない。その背景には、こんな事情がある。

「うれしい問題だね」

 22日(日本時間23日)の試合前。シアトルに遠征中のカージナルス、マクユーイング・ベンチコーチは自軍の外野陣について、相反する言葉をつなげ薄い笑みを浮かべた。この短い言葉には、外野事情がしっかりと凝縮されている。

 今季のカージナルス外野陣はヌートバーを含め5人。WBCカナダ代表で打率.600を残したタイラー・オニール、好守のスイッチヒッター、ディラン・カールソン、開幕メジャーデビューを果たし13試合連続安打を記録した20歳の新星ジョーダン・ウォーカー、そして強打のアレク・バーレソンである。

 こう並べると、定位置争いはし烈さを極めていると思われるが、そうとは言い切れないのだ。マクユーイングコーチは「相手先発投手との相性や本人の調子、そして戦略的なことも踏まえてうまく回している」と説明。つまり、3つのポジションにはそれぞれ不動の選手を据える考えは持たず、日々の戦いで戦略と戦術に合った選手を先発メンバー表に書き込んでいくという方針だ。

MLB公式でカージナルスを担当するジョン・デントン記者の“見立て”

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