ヌートバーの直面する“定位置”争い 5人日替わりの外野陣…首脳陣「うれしい問題」

MLB公式でカージナルスを担当するジョン・デントン記者【写真:木崎英夫】
MLB公式でカージナルスを担当するジョン・デントン記者【写真:木崎英夫】

MLB公式でカージナルスを担当するジョン・デントン記者の“見立て”

 具体的にその“方針”とはどういうものか。MLB公式でカージナルスを担当するジョン・デントン記者が簡潔にまとめる。

「マーモル監督はそれぞれの特徴をつかみ相手投手にぶつけています」

 昨季、オニールは右肩と右太もも裏を痛めて2度の負傷者リスト入りをした。パンチ力のある右打者で不動の左翼手として期待されてきたが、96試合の出場で本塁打は14本止まり。この状況で、選球眼に優れるヌートバーが三振率の高いオニールの穴を埋めた。守備では外野の3つのポジションを難なくこなし、左打ちでありながらヌートバーは左投手を苦にしない。また、カールソンはスイッチヒッターだが右打席での数字がよく、左投手に相性がいい堅守の中堅手で、相手先発が左投手のときにヌートバーはベンチを温めることが多かった。

 そして、今季は、開幕メジャー入りを果たした20歳のウォーカーと、打球速度と角度の指標「バレル率」が高い強打の24歳バーレソンが外野布陣に加わった。若き両雄は打撃に伸びしろがあるが、守備面でも経験不足からくる安定感を欠く粗削りの選手である。

 デントン記者は5人の特徴を的確に表すと、もう一つの状況を明快にした。

「ノーラン・ゴーマン内野手や他の若手の打撃力が伸びています。彼らが指名打者に入る機会が増えている分、5人の外野手のうちで先発から外れた選手が指名打者に座れる機会が減りつつあるんですよ」

ヌートバーにとって「2023年のシーズンはとても重要」

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