侍Jから打診も「うまくいかなかった」 日系MVP男が抱く“未練”「参加できたら」
大会規定は直前までハッキリせず「参加することができたら素晴らしいことだ」
初の日系人代表選手となったラーズ・ヌートバー外野手には、少し羨ましさも感じていたようだ。ブルワーズはヌートバーのカージナルスと同じナ・リーグ中地区に所属。ライバル球団の選手が日本から熱烈に歓迎され、大会後も“フィーバー”に。ヌートバーが出演した日本のテレビCMはSNSでチェック済みだという。
「ヌートバーは素晴らしい時間を過ごしたようだね。素晴らしい選手で、チームに大きく貢献した。(WBCでのプレーを)見ていて楽しかったし、慣れない環境に足を踏み入れてプレーすることは、彼にとっては信じられないような体験だったと思う。あのチームでプレーして、しかも優勝したので本人も楽しかったと感じているだろうね」
大会規定は親のどちらかが当該国の国籍を有する、本人の親のどちらかが当該国で出生した、などと複雑な部分が多く、今大会も直前までハッキリしない部分が多かった。仮に2026年に開催される予定の次回大会で出場資格が緩和されれば……。イエリッチは「参加することができたら素晴らしいことだ。ただ、次回開催時には35歳か36歳になっていると思うから、年をとりすぎているかもしれない。成り行きに任せることにするよ」と笑い飛ばし、こう言った。
「オオタニはニュー・イチローのようだね。イチローはレジェンドだし、オオタニもレジェンドになりつつある。野球界にとって素晴らしい大会だったし、次回も楽しみにしているよ」
出場資格はもちろん、開幕前の3月という開催時期などクリアすべき課題を今回も残した。メジャーを代表する日系人外野手は球界の発展を願っていた。
(小谷真弥 / Masaya Kotani)