ドラ1入団も…地獄の3年間で戦力外「これより下はない」 西武・齊藤大将が歩む再生の道
TJ手術の決断「選手生命が終わってしまうかもしれないけど、やるしかない」
左肘に異変を感じたのは、試合中だった。投げている途中でピリっとした痛みを感じ、1球ずつ、球速が1キロ落ちていくような感覚だった。なんとか打者を抑えることができたが、試合後に肘が曲がらなかった。その後、病院でトミー・ジョン手術が必要だという診断を受けた。
「手術をするかしないか、わりと選択肢を与えてくれる先生でしたが、自分の時は『手術しかないと思うよ』と言われました。そこまで言っていただいたので、逆に迷わず手術を決められました。手術をしなければ投げられない。それなら、選手生命が終わってしまうかもしれないけど、やるしかないと思いました」
実戦復帰まで1年から1年半かかると言われたが、ダメだった部分を一気に壊すチャンスと捉え、前を向いた。
「肘の使い方、テークバック、足の踏み出す位置など、器用ではないので一気にはできないですが、シャドーピッチングをしながら、ひとつずつ取り組みました。じっくり取り組み、そこから試合に入っていけたので、今、崩れずに投げられていると思います」