ドラ1入団も…地獄の3年間で戦力外「これより下はない」 西武・齊藤大将が歩む再生の道
2022年に実戦復帰「ボールはある程度しっくりきている」
かつてのドラフト1位というプレッシャーは全くない。指名してもらったからには、順位に関係なく結果を出さなくてはいけない。常に、自分のできることをやるだけだと考えている。そのため、リハビリ中は投げられずに落ち込むことも、焦ることもなかった。
「人が投げているのを見ても何も思わないので、1軍の試合も普通に見ていました。粟津(凱士)や、伊藤(翔)、上間(永遠)が同じ年にトミー・ジョン手術をしましたが、回復までの期間はだいたい一緒なので、比べても意味がない。『あっちは早いな』というくらいです。自分の状態を上げていって、結果が出ればいいと思う。周りと競っても仕方ないです」
2022年に実戦に復帰し、2軍で15試合に登板。今季もファームで着実に登板を重ねている。今は手術をする前より感触が良く、狙ったところに投げられていると話す。
「ボールはある程度しっくりきているので、コントロールの精度を上げていきたいです。まずは支配下を目指します。1試合1試合、全力で投げ、結果を出していければと思っています」
納得のいく投球ができなかった入団後の3年間。「気持ちで負けていた」と話すドラ1左腕は、手術をきっかけに過去の自分を捨て、新たな一歩を踏み出している。
(篠崎有理枝 / Yurie Shinozaki)