絶好調の吉田正尚は「全盛期ボンズ」 韓国紙も絶賛…自国のスターと比較するワケ
吉田の成績は今オフメジャー挑戦するイ・ジョンフにも大いに関係?
レッドソックスの吉田正尚外野手は5日(日本時間6日)にフィラデルフィアで行われたフィリーズ戦まで15試合連続安打を記録している。現在進行中の記録では、メジャーリーグ最長だ。ここまで打率.315、6本塁打でOPS.937と、新人離れした活躍を続けており、これには韓国のメディアも注目している。今オフのメジャー挑戦をすでに表明しているイ・ジョンフ外野手(キウム)の評価にも関わるのが理由だ。
韓国紙「世界日報」は吉田について「日本プロ野球最高の選手として君臨した」と紹介。さらに「レッドソックスは吉田に、5年9000万ドル(約121億円)という巨額を投資した。再建に入るかと見られたチームが、メジャーで1試合もプレーしていないアジア人外野手に払う年平均1800万ドル(約24億2700万円)は払い過ぎではないかという評価があちこちで出た。打撃は素晴らしいが、サイズが小さすぎて守備もそれほど良くないという指摘もあり、さらに高価に見えたのは事実だ」としている。
開幕後、一時は打率が1割台にまで落ち込んだ。それが連続安打が続く直近15試合の打率は.433だ。記事は「全盛期のバリー・ボンズを見るようだ」とし、出塁率.478、長打率.767と塁に出ることも長打も兼ね備える打撃術を絶賛した。
さらに「日本と韓国でリーグの水準や環境が違い、韓国より投手の水準が高い日本で通算打率.327、133本塁打を記録した吉田は、イ・ジョンフより高い打撃能力を備えている。イ・ジョンフは韓国プロ野球で通算打率.338、62本塁打を記録しているが「通算出塁率、長打率いずれも吉田の方が高い」と伝えた。
2人に共通するのは、抜群のバットコントロールで率を残せる打者であることだ。記事は「吉田がもし、2割台後半~3割台前半の打率、OPS.850以上を残してメジャーリーグに“軟着陸”できるなら、イ・ジョンフに対するメジャーリーグのスカウトからの期待も高まる。吉田が受けた5年9000万ドルという水準には及ばなくても、ポスティングでメジャーリーグに進出した韓国プロ野球選手の中では最高の待遇を受けることができるだろう。これまでの記録は、リュ・ヒョンジン(現ブルージェイズ)の6年3600万ドル(約48億5000万円)だ」と、吉田の成績がアジア人打者への評価、さらに言えばイ・ジョンフの待遇にも関わってくると指摘する。
ただ、現在イ・ジョンフは打率.224という不振が続いている。3月のワールド・ベースボール・クラシックで.429を残したのがウソのような成績だ。記事も「もちろん、吉田に近い評価を受けるためには、現在KBOリーグでデビュー以来最悪の不振を見せているイ・ジョンフが、昨シーズンまで見せてきた成績に引き上げるのが先だ」としている。吉田とイ・ジョンフの間には交流があり、WBC期間中には吉田のバットを譲り受けたりもしている。果たしてどんな条件でメジャーへ向かうことになるだろうか。
(Full-Count編集部)