「2年後にドラ1で送り出さないと」 指揮官も衝撃…日本航空石川に現れた怪物1年生
「これまで預かってきた選手とは少し次元が違う」
プロ野球の世界では大型左腕は大成しにくいと言われている。剛速球を投げても制球は不安定など、自身の体を上手く扱うことができず、花を咲かせる前に消えていった投手は数多い。ただ、猶明の場合は「それには当てはまらないと思います」と中村監督は指摘する。
「中学時代の評判では制球に難があると言われていました。ですが、実際に高校に入ってからブルペンを見ると、指先の感覚が素晴らしかった。制球で自滅するタイプではない。今は体幹が弱いので、これから体が仕上がっていくとスピードはもっと上がっていくと思います」
まだ1年生でこの先、どのような成長曲線を描いていくかは未知数な部分もある。過度な期待は禁物だと思いつつも指揮官は続ける。
「これまで預かってきた選手とは少し次元が違う。石川、北信越で留まる投手じゃない。本人とも話していますが、ドラフト1位を目指してやっていこう。そのためにまずは日本一の投手になる。今はそこが目標ですね」
この言葉を聞けば聞くほどワクワクしてしまう。ドラフト解禁は2025年。猶明光絆の名前を覚えていて損はないだろう。
○著者プロフィール
橋本健吾(はしもと・けんご)
1984年6月、兵庫県生まれ。報徳学園時代は「2番・左翼」として2002年は選抜優勝を経験。立命大では準硬式野球部に入り主将、4年時には日本代表に選出される。製薬会社を経て報知新聞社に入社しアマ野球、オリックス、阪神を担当。2018年からFull-Countに所属。
(橋本健吾 / Kengo Hashimoto)