なぜ阪神は12球団で唯一3連敗がない? 専門家が“奇策”を絶賛…役割が明確な岡田采配
岡田采配のウラ「あれもこれもケアすることがないので選手は集中できる」
坂口氏は、オリックス時代の2010年から2012年途中まで岡田監督の元でプレーした経験を持つ。采配の特徴として「選手に中途半端なことをさせない監督。役割を明確にしてくれるので、選手の立場からすると迷うことがない」と指摘する。当時、主に1番打者だった坂口氏に対しては「バントと盗塁は(サインを)出さない。走者がいても引っ張ってくれればいい。アウトになったらベンチの責任」と指示を受けていたという。
「あれもこれもケアすることがないので選手は集中できる。今年の阪神を見ても近本、中野、大山、佐藤輝を軸として、開幕から中心はどしっとしている。変わっても『6番・右翼』ぐらいです。組織的に試合を動かすことが、チームにも浸透しているのではないでしょうか」
チーム打率.239はリーグ5位だが、この日先発した伊藤将ら強力な投手陣でチーム防御率は12球団トップの2.58。12球団で唯一3連敗がなく「大崩れする要素は見当たらない。ここぞの場面で点を取る、試合巧者ぶりを発揮している」と坂口氏。
坂口氏は開幕前の順位予想ではヤクルト、阪神、DeNAをAクラスに並べていた。現在、阪神は首位・DeNAを2ゲーム差で追う展開になっているが「試合を重ねるごとにチーム力は増していくと思います。まだ、突き抜けたチームがない分、面白いペナントになるのではないでしょうか」と、今後のセ・リーグを予想している。
(橋本健吾 / Kengo Hashimoto)