1球も投げずに解雇の左腕、再び20勝期待の元虎右腕 韓国に渡った元助っ人の“明暗”
アルカンタラがすでに4勝の裏で…オグレディは2軍でも1割台の大苦戦
昨季まで阪神でプレーし、今季から古巣の韓国プロ野球・斗山に戻ったラウル・アルカンタラ投手がエース級の働きを見せている。一方でロッテからSSGに移籍したエンニー・ロメロ投手のように、1球も試合で投げずに韓国を後にしたケースも。同じアジアに新天地を求めた元NPB助っ人は、明暗が大きく分かれる春となっている。
アルカンタラは14日にソウルで行われたKIA戦に先発し、勝敗こそつかなかったものの6回を被安打7本、9奪三振で無失点と好投した。直球の最速は155キロに達した。今季は8試合に先発し4勝2敗、防御率1.50。これで5試合連続のクオリティスタートという安定感を誇る。
阪神では2年間で4勝6敗1セーブ、23ホールドという成績に終わったが、来日前の2019年には韓国プロ野球のKTで11勝11敗。翌年は斗山に移籍し31試合で20勝2敗、勝率.909という驚異的な成績を残しており、メディアからは早くもその再来を期待する声が上がっている。
一方で、初めて韓国に渡った元NPB組には厳しい春となった。昨季はロッテで8勝9敗、防御率3.36の好成績を残したエンニー・ロメロ投手は、肩の故障で1球も投げることなく放出された。ウェーバーで獲得を希望する球団もなく。11日には自由契約選手として公示されている。
昨季は西武でプレーしたバーチ・スミス投手はハンファ入り。念願の先発として調整し、開幕投手に選ばれたが、その晴れ舞台で2回2/3を投げたところで肩の痛みを訴えて降板。そのまま退団した。韓国では防御率6.75という数字だけが残った。
同じく西武からハンファ入りしたブライアン・オグレディ外野手も苦しんでいる。開幕から17試合に出場し打率.127、本塁打はなしという成績で4月22日を最後に1軍登録を抹消された。5月11日から1軍復帰したものの、復帰後も9打数1安打。今季78打席に立ち、実に34三振を喫している。この間2軍での成績も8試合で打率.179と厳しい数字が並ぶ。
(Full-Count編集部)