まさかの低迷も「時に身を任せる」 ダルビッシュがサラリと明かす“強靭メンタル”
厳しいチーム状況にも淡々と前を向く
■ロイヤルズ 4ー3 パドレス(日本時間18日・サンディエゴ)
パドレスのダルビッシュ有投手が17日(日本時間18日)、本拠地でのロイヤルズ戦に先発。今季3勝目を目指したが、5回1/3を投げて1本塁打を含む6安打4失点で3敗目を喫した。5月3登板連続でクオリティ・スタート(QS=6回以上、自責点3以下)はならず。チームはメジャーワースト2位の勝率.295のロ軍との同一カードに負け越し、ナ・リーグ西地区最下位のロッキーズに1ゲーム差まで詰められた。【サンディエゴ(米カリフォルニア州)=木崎英夫】
試合前のブルペンからフォームに一抹の不安があった――。
上体が反り気味だった。本来のフォームとは微妙なズレが生じた中でのマウンド。それでも、初回を11球、3者凡退で滑り出すと2回も無失点。そして3回は7番からの下位打線を3者連続で三振に仕留め序盤を32球で終えた。しかし、中盤に入り、ブルペンでの異変の影響が出だした。
「だんだんコントロールも乱れてきたりスライダーの変化が安定してなかったりと、あまりいい状態ではなかったです」
4回、得点圏に走者を置き4番メレンデスに左翼線への適時二塁打で先制点を献上。さらに、味方が同点に追いついた直後の6回無死二塁から2番パスクアンティノにスライダーを打たれ痛恨の勝ち越し右越え2ランを被弾。1死後、2者連続の二塁打を許して4点目を失い、イニングの途中でマウンドを譲った。
メジャーワーストのチーム打率.226と同4位の172得点の打線から十分な援護は期待できない。チームの先発陣にあってトップの防御率3.16と47個の奪三振を記録するダルビッシュは、これまでも停滞する打撃陣の奮起を促すように粘投で牽引役を担ってきたが、この日は、気持ちの面でもいつもとは違っていた。
「きょうに関してはずっとふわふわしてる感じというか、メンタル的にうまいことできてなかったのかなって思います」