横浜&東海大相模を連破…第1シードで臨む夏 相洋が「粘り強さ」で狙う初の甲子園
決勝では慶応に0-11で大敗…痛感した打力の差
とはいえ、この結果に満足している者は誰もいない。決勝は慶応に0-11の完敗。渡邊は、打力の差を感じたという。
「1球への集中力が違いました。ここで1本打たれてはいけないというところで、芯で捉えてくる。夏に優勝して、甲子園に行けるのは1チーム。夏まで時間が少ないので、これに満足せずにやっていきたいです」
決勝は完敗したが、高橋監督にはあの舞台に立ったからこそわかったこともあった。閉会式で優勝、準優勝校がグラウンドを一周する姿を見たときに、気付いたことだった。
「春の閉会式で、場内一周があるとは知りませんでした。そんなことも知らない監督が、『決勝はな……』と偉そうに語っても、選手たちには響かないんじゃないかなと思ったんです」
ひとつひとつ、目の前の試合に全力を注いだ先に辿り着いた決勝であり、最初からその頂を見ていたわけではない。横浜、東海大相模を下しても、まだ慶応が待っている。それが、神奈川の面白さであり、醍醐味であろう。
「1個1個、同じ高さの壁が待ち受けていると思っていました。でも、トーナメントを勝つ中で、うちの選手たちの『いけるぞ!』という気持ちを利用すると、全部の学校さんが同じ壁ではないとも感じました」