大谷翔平の魔球が“なおエ”脱却のカギに? マネする若手続出…動画を「100回は見た」
若手2投手の証言…スイーパーが「どれくらい効果的か知っている」
エンゼルスの大谷翔平投手は今季、投手として5勝1敗の好成績を残している。53イニングを投げ、ア・リーグ2位の71三振を奪えている理由の1つとして注目されているのが新球種「スイーパー」だ。バットを避けるかのように動くこの“魔球”をエンゼルスの投手陣がマネすることで、チームの成績も向上しているのだという。
米スポーツ専門誌「スポーツ・イラストレイテッド」が紹介している。「ショウヘイ・オオタニのスイーパーほど、今年注目を集めた球種はない」と断言。大谷は現在、投球に占める直球の割合を大幅に下げているのだという。代わって全投球の45%を占めるようになったスイーパーは、実に被打率.138という威力を見せているとした。
そしてこの魔球は、チームの投手力まで引き上げようとしている。記事はエンゼルスのアンドリュー・ワンツ投手がスイーパーをまねしていると紹介。「私はショウヘイを毎日見る機会がある。(スイーパーを)どのように使って、どれくらい効果的か知ることができる。それなら、私の投球にも取り入れようと思った」というコメントを紹介している。
また左腕のタッカー・デビッドソン投手も、オフにスイーパーを取り入れた。最適な握りを探している時に教材となったのが、大谷が3月のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の際にダルビッシュ有投手にスイーパーの握りを伝えていた場面だという。デビッドソンは自分のスイーパーに必要な改善点だと察知し、動画を「100回は見た」のだという。
今やエンゼルスは、ア・リーグではツインズ、ヤンキース、レイズに次ぐ4番目にスイーパーを多投する球団となっている。記事は「チームメートはオオタニという教科書の素晴らしさを理解しており、十分に活用している」とした。
ここまで24勝23敗のエンゼルスは、地区首位のレンジャーズから5ゲーム差で踏ん張っている。悲願のプレーオフ進出の鍵も、このボールが握っているのかもしれない。
(Full-Count編集部)