不作の連続…“当たり助っ人”はどこへ? 有力野手は怪我続き、専門家が指摘する要因

惜しまれるオースティン、ギッテンスの故障

 現状の数字はともかく、今季NPBで最も存在感を放っている外国人野手として野口氏が挙げるのは、セ・リーグ首位を走る阪神の3番に定着しているシェルドン・ノイジー外野手。「入団発表の段階で岡田(彰布)監督が『広角に打って、つなぎの役割をしてほしい』とホームランを求めない姿勢を明確にしたことがよかったのだと、私は思っています」と説明する。

 また、これぞという有力助っ人野手に、不思議に故障が相次いだことも見逃せないと言う。「DeNAのオースティン(外野手)と、楽天のギッテンス(内野手)は、怪我をしないで1シーズン通してやれれば、凄い数字を残すと私は見ています」。

 来日4年目のオースティンは、当初から怪我が多く、2021年には28本塁打を放ち、打率もリーグ6位に相当する.303をマークしたが、規定打席にわずか4打席足りなかった。昨年2度にわたって右肘を手術した影響で、現状では守備位置がファーストに限定され、代打出場がほとんどとなっている。一方のギッテンスも、昨年の来日デビュー戦で左手首を骨折し、21試合出場と実力を発揮できず。オープン戦好調だった2年目の今季も、コンディション不良で開幕メンバーから外れ、現状では1軍出場がない。

 今季、今のところ規定打席をクリアした上で外国人選手最高打率をマークしているのは、セがヤクルトのドミンゴ・サンタナ外野手で13位の.289。パは西武のデビッド・マキノン内野手で、こちらも13位の.253だ。今後、ペナントレースに爪痕を残す助っ人野手は、果たして誰だろうか。

(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)

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