なぜ源田を5番で起用? 中村が離脱の緊急事態…西武・松井監督が明かす新打順の意図
西武は27日から3戦連続で渡部を4番、源田を5番に据えている
■阪神 3ー1 西武(30日・ベルーナドーム)
西武は30日、本拠地・ベルーナドームで行われた阪神戦に1-3で敗れた。パ・リーグ5位からの浮上をかけたセ・パ交流戦は、黒星スタートとなった。中村剛也内野手らが戦線離脱し、打線のパワーダウンは否めない。就任1年目の松井稼頭央監督は直近3試合で、2軍から今季初昇格したばかりの渡部健人内野手を4番に、源田壮亮内野手を5番に置くオーダーで臨み、活路を見いだそうと必死だ。
渡部は1軍に昇格した27日のオリックス戦以降、4番を任されている。28日の同カードでは同点適時打を放ち逆転勝利に貢献した。しかし、この試合では4打数無安打。進境著しい阪神の先発・村上頌樹投手とは3度対戦し、低めのフォークを振らされ2三振を喫した。
主力の離脱が相次ぐ緊急事態。松井監督は試合後の会見で「中村が戻ってくるまでは、渡部を4番に固定するか?」と問われ、「(本人も)そのつもりでいると思います」とうなずいた。
さらに意外だったのは、源田の5番起用だ。野球日本代表「侍ジャパン」の正遊撃手として出場したワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で右手小指を骨折。公式戦開幕からはチームの方針で治療に専念した。1軍昇格した26日は“定位置”の2番だったが、翌27日から5番での出場が続いている。5番を務めた3試合では通算11打数2安打(打率.182)となっている。
遊撃守備の名手にして俊足好打、小技も利く源田に、5番のイメージはない。実際、昨年までのプロ6年間で764試合にスタメン出場し、そのうち約82%にあたる628試合が2番。以下は1番が77試合、9番が41試合、3番が9試合、6番が6試合、7番が2試合、8番が1試合で、4番と5番には座ったことがなかった。
源田自身「最初は(5番と聞いた時は)びっくりしました」と言いつつ、「打順は気にならない。首脳陣の方々も(よりよい打順を)探しているところだと思うので、任されたところで頑張りたいです」とベンチの心情を思いやる。