育成出身の新星、世界驚かせた快足が異次元の“爆速”披露 パの「一塁到達」トップ5

WBCで世界に俊足を見せつけた周東が1、2位を独占

 2位はソフトバンクの周東佑京内野手。3秒83という好タイムである。今春のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)では、世界中の野球ファンを快足で驚かせた。準決勝のメキシコ戦、吉田正尚外野手(レッドソックス)の代走に起用されると、続く村上宗隆内野手(ヤクルト)が放った中堅フェンスを直撃する大飛球に対して、正確な判断のもと猛スピードで一塁からサヨナラ勝ちを決める長駆ホームインを決めたのは記憶に新しい。

 この内野安打のタイムランキングでは以前から常連だが、今回のプレーには好タイムの秘訣が見え隠れしていた。ポイントはスタートの素早さである。このときの打球は打ちそこねのゴロだった。一般的な選手なら想定外の転がり方をした打球を目で追うなどして、一瞬動きが固まり一塁へのスタートが遅れがちとなる。ところが、周東は躊躇することなく反射的に走り出していた。

 そして、栄えある1位もまた周東だ。1位のタイムは3秒77で、2位の自身のタイムをも引き離す別次元の3秒70台を記録した。ただ和田と同様、足を生かすには出塁せねばならず、常にバッティングが課題となる。今季も5月31日時点で打率は.185だ。かつてMLBで活躍したイチロー氏は内野安打が占める割合が多く、それで高打率を維持できた時期があった。周東もぜひ内野安打に活路を開いて、さらなる活躍を期待している。

 また番外編として、一塁まで遠い右打者で最も良いタイムを記録したのは、阪神から日本ハムへ移籍した江越大賀外野手だった。阪神時代から抜群の身体能力で知られていたが、落ちる変化球を投手方向へ身を乗り出すようにして打ったことで、最初から一歩目を踏み切るような体勢になり、右打者としては早い部類に入る4秒00というタイムを生んだ。新天地で、嘱望されていた才能が開花するだろうか。

【実際のスピード】パを代表する快足が爆走…育成出身の新星も登場する「一塁駆け抜けベスト5」

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